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水害の後始末ほど厄介なものはない

 有識者会議としては「洪水を許容する政策への転換を検討することが必要」との判断で一致したということである。ごもっともだと思う。降雨特性が変化するなか、下水道をはじめとする排水施設の能力を無限に高めていくこともできないわけで、行政の限界なり人間の力の限界なりを受け入れてもらうことが必要だと思う。
 また、「流域治水」という手法については、世界中にはこれを導入できる国もあるだろう。しかし、日本は違う。
 まず、過剰な権利意識に目覚めたモンスターシチズンが黙っていない。彼らは床下浸水でも大騒ぎだろう。
 また、同一河川で従来型の治水が施されていれば、それが施されていない個所ばかりが集中的に被災することになる。それは不平等そのものである。

 水害の支援ボランティアも参加したことがあるが、これは片付けが大変だ。たとえば冷蔵庫やタンスのなかには泥水が入り込み、重くてびくともしない。そうかと言って開けようにもなかなか開かないし、開いた瞬間には泥水が吐き出される。また、畳とふすまが一旦浮いて水が退くときにおかしな具合に咬み合わさって、これも動かしようがなくなる。家中の全てのものが泥水漬けになるが、片付けようがなく、途方に暮れることになる。
 水害の後始末ほど厄介なものはないと思った。

以下exciteから引用です。
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2010年1月15日 22時44分
毎日新聞
<治水>河川はんらん許容…有識者会議、政策転換検討で一致

 できるだけダムに頼らない治水対策を検討している国土交通省の「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」が15日開かれ、「洪水を許容する政策への転換を検討することが必要」との判断で一致した。来年夏ごろに提言をまとめる方針。従来の治水策はダムと堤防で流量を調節して河川からあふれさせないことを目指してきたが、河川のはんらんを許容して洪水を分散させる「流域治水」へと転換される可能性も出てきた。

 この日の会議では、▽河川対策▽流域対策▽ダム事業の検証のための基準作り――の3分野にわけて検討することを決めた。ゲリラ豪雨の多発など想定を上回る大雨が増えていることも背景に、「流域治水」も議論することでも一致。はんらんへの対応として、土地の利用規制や水害保険制度の創設なども検討することにした。

 「流域治水」が導入されれば治水対策の大きな転換となる。しかし、複数の関係省庁や多くの自治体にまたがる政策のため、議論の行方は不透明だ。

 また、ダム事業の見直し基準については、▽完了までの期間や事業途中での効果の有無▽維持管理コストが的確に見込まれているか▽費用便益になじまない生態系などをどう考えるか――などの論点が示された。【石原聖】

Excite エキサイト : 政治ニュース
by japan-current | 2010-01-16 00:49 | ニュース

胸を張って「BMIは22です」と言えるまでの徒然草。「japan current」とは「黒潮(日本海流)」のことですが、「日本の今」という意味合いをあわせて用いています。


by Japan-current