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特別な仕事のリスク

 長野県の村井仁知事が、エイズウイルス(HIV)感染について「特別な仕事に従事している人たちの間で非常に感染度が高いと承知している」などと述べ、啓発団体の専門家らから「特定の人が感染するという誤解を与えかねず、認識不足」との批判の声が上がっているそうだ。
 職業分類した統計もないうえに、「特定の人の感染」を強調したそうで、若干、分が悪いようだ。啓発団体のコメントのように「HIVを性産業の問題ととらえると、市民の間に『自分たちには関係ない』という意識を醸成させてしまう」という懸念はあるだろう。

 しかし、風俗産業が感染の拡大に大きく加担していることは否定し難いだろう。1日に何人もを相手に粘膜接触を繰り返すわけで、ハブの役割を担うことになる。乱れた性的関係や援助交際も危険度は高いだろうけれど、接触回数を考えれば危険度は格段に高いはずだろう。統計調査を待つまでもなく、粘膜接触の回数・度合を考えれば、リスクの高さは明らかだろう。
 それでも、私を含めて世の男性は全くそのような産業のお世話になったことがないと言い切れる人は稀であろうし、そこに的を絞った論議がもっとなされてもいいと思う。

 それにしても、長野県のHIVの感染度合が東京に次ぐレベルであるとは驚いた。日本で感染者が増えているといっても、都会の出来事だと思っていた。決して対岸の火事ではないことを自覚しなければならない。「HIVは誰でも感染する可能性がある身近な問題です」というコメントのとおりだ。リスクを冒さないように心得なければならない。

以下exciteから引用です。
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<長野県知事>「HIV感染者は特別な仕事に多い」と発言
[ 02月16日 22時09分 ] 毎日新聞

 長野県の村井仁知事は16日の定例会見で、エイズウイルス(HIV)感染について「特別な仕事に従事している人たちの間で非常に感染度が高いと承知している」などと述べた。風俗産業などを意識した発言とみられるが、啓発団体の専門家らから「特定の人が感染するという誤解を与えかねず、認識不足」との批判の声が上がっている。

 会見で村井知事は、全国、県内でHIV感染者が増えていることについて所感を聞かれた。記者から「一般市民の間で感染が拡大しているのでは」と重ねて尋ねられると、「県内で確認されている数という意味では、そう理解していない」と話し、「特定の人の感染」を強調した。

 厚生労働省や県健康づくり支援課などによると、感染者の職業を調べた統計は存在せず、発言の根拠は不明だ。同県のHIV感染者・エイズ患者の届け出数は延べ379人(06年)。10万人あたりの新規感染者・患者数は、1.260で東京都に次いで多い(02年からの3カ年平均)。県は「HIVは誰でも感染する可能性がある身近な問題です」と呼び掛けている。

 啓発運動を進める市民団体「日本HIV陽性者ネットワーク・ジャンププラス」の長谷川博史代表は「HIVを性産業の問題ととらえると、市民の間に『自分たちには関係ない』という意識を醸成させてしまう」と批判した。同じく「HIV・エイズネットながの」の内山二郎代表は「今やHIVが日常的な病であることは常識で、知事の発言としては、あまりにも浅はかだ」と語った。【川崎桂吾】

 
Excite エキサイト : 政治ニュース
by japan-current | 2007-02-17 08:59 | ニュース

胸を張って「BMIは22です」と言えるまでの徒然草。「japan current」とは「黒潮(日本海流)」のことですが、「日本の今」という意味合いをあわせて用いています。


by Japan-current