心霊写真になったら怖いと本気で思った
2010年 01月 09日
あの冬、私もボランティアの1人として被災地に足を踏み入れた。カメラのシャッターを押す勇気がなかった。心霊写真になったら怖いと本気で思った。あんな実感は伝えようがないし、伝わるはずもない。「心霊写真」という表現が相応しくないかとも思うが、率直なところ、苦しみながら亡くなられた人々の霊が漂っている空気を感じた。私の正直な気持ちだ。
あの悲惨さを伝えることも大切だが、未来を考えていくときに大切なことは、災害に強いまちをつくることと災害に対する備えを忘れない市民を育てることだろうと思う。
神戸を歩いてみると、災害復旧などで区画整理されたエリアと他のエリアとは素人がみても簡単に区別がつく。区画整理されているエリアとそうでないエリアでは、道路の幅員や構造、建築物の様相がまるで違う。
たとえば住工分離の推進は、神戸に限らず日本じゅうの課題だが、学者や国交省は住工分離をお経のように唱えるだけでしかないように感じる。都市計画が徹底されない以上、それに応じた現実的な対応が考えられて良いと思う。通例、地域と中小工場は共存共栄の関係にあり、地域住民も不安に思っていても表向きは顔をしかめたりはしない。状況によっては住工共存の道筋を探る必要もあるだろうと思う。
そんなまちをどうしていくのか。神戸に限らず地震大国の政府が、中央・地方ともに真剣に考えなければならないことだ。
以下exciteから引用です。
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2010年1月9日 17時45分
共同通信
「震災の実感持たせにくい」 神戸の小学校教員調査
阪神大震災の被害を受けた神戸市の小学校教員242人を対象に共同通信が実施したアンケートで、71%が震災を直接体験していない児童への「悲惨さなどの実感の持たせ方」に苦慮していることが分かった。映像を活用したり、自分や知人の経験談を織り交ぜたりする教員が多く、体験者を教室に招くケースも。中学2年以下は“震災後世代”。教育現場が経験や教訓の継承に苦心している姿が浮き彫りになった。
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